10月10日、本日がAK100の正式なグローバルリリース日ということで、10周年おめでとうございます。なので、今日はAstell&Kernのドングル型DACの紹介、レビューとかをやってみようかと思います。
何ヶ月かは最低でも使っているかと思います。
本当に全く記憶がなく、HC2は今年の5月か6月くらいだったような気がします。
スペック
PEE51 AK USB-C Dual DAC Amplifier Cable | ||
カラー | Titan | |
本体素材 | 亜鉛合金 | |
音楽再生 | サンプリングレート*1 | PCM: 8kHz ~ 384kHz |
DSD64(2.8MHz/1bit) ~ DSD256(11.2MHz/1bit)ネイティブ *DoP128 | ||
量子化ビット | 8bit ~ 32bit | |
オーディオ | D/Aコンバーター | Cirrus Logic CS43198 x 2 (Dual DAC) |
入力端子 | USB Type-C 入力端子 (Windows10, Androidスマートフォン&タブレットPC, Mac OS) |
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出力端子 | 3.5mm/3極アンバランス出力 | |
アウトプットレベル | 2Vrms (負荷なし) | |
周波数特性 | ±0.03dB (Condition : 20Hz~20kHz) | |
S/N比 | 118dB (@1kHz) | |
THD+N | 0.0004% (@1kHz) | |
IMD | 0.0003% (800Hz 10kHz (4:1)) | |
出力インピーダンス | 2Ω | |
サイズ(W×H×D) | USBプラグ部 | 約12mm[W] x 20mm[H] x 8.2mm[D] |
本体 | 約17mm[W] x 50mm[H] x 10.3mm[D] | |
ケーブル長 | 約6cm | |
重 量 | 約25g | |
付属品 | クイックガイド |
モデル名 | AK HC2 |
カラー | Dark Silver |
本体素材 | アルミニウム |
DAC | Cirrus Logic CS43198×2 (Dual-DAC) |
対応サンプリングレート | PCM最大 : 384KHz/32bit DSD最大 : DSD256(11.2MHz/1bit) ステレオ |
入力 | USB Type-C / Lightning(付属変換コネクター使用) |
対応OS | Windows 10、11 / MAC OS X 10.7以上 Android OS / iOS(スマートフォン&タブレットPC) |
出力 | 4.4mm5極バランス出力 (GND接続あり) |
サイズ (W×H×D) | USBプラグ部:12mm × 21mm × 6.5mm ヘッドホン出力部:22.8mm × 60mm × 12.1mm |
重量 | 約29g |
アウトプットレベル | バランス 4Vrms (無負荷) |
周波数特性 | ±0.011dB (20Hz~20kHz) バランス ±0.145dB (20Hz~70kHz) バランス |
S/N比 | 122dB @ 1kHz, バランス |
クロストーク | -146dB @ 1kHz, バランス |
THD+N | 0.0004% @ 1kHz, バランス |
IMD | 0.0003% 800Hz 10kHz (4:1) バランス |
出力インピーダンス | バランス 4.4mm (1.5Ω) |
付属品 | USB Type-C to Lightning変換アダプター |
生産国 | 中国 |
メーカー保証 | 本体1年 / 付属品90日 |
スペック的にはどちらもCirrus Logic CS43198 x 2のデュアルDACを搭載していて、Mini SR25のような感じです。SR15からのノウハウを活かしてどんどん良くなっている印象です。シーラスロジックの安定感ぱない。
重さ的には25gから29gと僅かですが重くなっています。ただ、その分筐体も大きくなったので、そこまで重さは体感的には感じないでしょう。
(バランスとアンバランスの違いもありますが)出力は2Vrmsから4Vrmsと上がっていたり、SN比が118db→122dbとスペックアップしています。
本体が亜鉛合金からアルミニウムに変わったところは個人的には前者の方がいいかなとは思いました。デザイン的にも前者が好きです。
音質など
iPad Pro 12.9インチ(M1 1TBモデル)
ケーブル:Wagnus Nucleon 3.5mm 4.4mm
イヤホン:FitEar DC Ti/Fit Ear MH335DW
楽曲:YOASOBI /怪物 極♨️楽女会/お後がよろしくって・・・よ! EGOIST/名前のない怪物
を使って聴き比べをしました。音量についてはゼロから何回ボタンを押したかで表現しています(数字が大きいほうが、音量が大きい)。音量の取りづらいDC Tiでどの程度のパワーがあるのかも判断していただければと思います。
PEE51 音量:11
AK HC2 音量:4
PEE51 バランスが非常によくまとまった音です。AKらしく繊細な表現と分離感があります。何世代か前の懐かしさを感じます。高域もキラキラしていてボーカルも近く、BGは脇役という感じでしょうか。
HC2 音場はさらに広くなり、ボーカルとバックグランドと分離感を強く感じます。音の押し出しを力強いです。音の質感は硬めです。低域側がより一層良くなった印象で、やや高域側が犠牲になったかなと。
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また、PEE51については数分聴いただけでも本体が少し熱を持ちますが、HC2についてはそれほど熱を持ちません。
厚みはだいぶ差がありますね。
HC2の方がスペックは上ですが、拡張された空間に気持ち違和感を感じるかもしれません。それとHCになるとボーカルの艶やかさは薄くなります。AKのボーカル重視派だとPEE51の方が硬さがなく、すっと消えていく感じが好きです。
個人的にはHC2は(ドングル型としては簡易な言葉でいうと)すごいと感じる音で、PEE51の方が音が柔らかく耳馴染みもよくすっと聴ける好きな音でした。
ここまでの内容はバランス接続、アンバランス接続の好みもあるので、それぞれの音の好みによってどっちにも転ぶと思います。新しいものが必ずいいとは限りませんし、どっちもそれなりに良さがあります。ただ、多くの人はHC2の方がいいってなる気がします。(押し出しも強く、分離感が高い)
ドングルDACの欠点
結構ここまでどちらも高評価ですけど、欠点なども行っておこうかなと思います。
個人的にはlightning端子では何機種も使ってきましたが、接触不良を起こしやすいので音楽が途中でとまったりするためです。type C端子は比較的安定しています。ポッケに入れての散歩中とかばつばつ切れるのでやってられなくなります。
ドングルでは筐体設計に限界があるので、わざわざ有線で聞くならDAPがおすすめです。手軽にスマホの音楽を聴く用途ならいいと思います。
それと高感度IEMだと音量調節が難しいなと感じます。専用アプリのダウンロードとかもありますが、めんどくさいですよね。HC2では音量が取れすぎて厳しいかと思います。
総評
どっちも買ってみましたが、手軽で良い音を聴けるという点でいい時代になったなぁと思います。学生の頃こうゆうものがあったらよりポータブルオーディオにとっつきやすかったと思います。
ただ、今の環境ではBluetoothDAC機能がハイエンドDAPにもありますし、わざわざ外でドングルDACを使うくらいならAirPodsProで十分だなって考えてしまいます。
ただ、こうゆう製品が増えることであまりお金をかけられない方も取り込めていいなと思います。
ここまでの話は結局、音の好み、聴く音楽ジャンルによって左右されるので、あくまでも参考程度に聴いて、実際に試聴して決めていただければと思います。
まぁ、価格も手頃なのでDAPよりも売れやすいんだろうなと思うのですが、これを機に新規の人や、音質に満足できない人がガッツリハイエンドDAPを買ってくれたら(中古で探せば少しはお安くなりますので)嬉しいなって思います。絶賛している方が多いですが、あんまり使用頻度が高くはありませんでした。
DAPよりも手軽に聴く用途としては適切な選択肢だと思います。
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