こうして来て見ていただいていることに惜しみない感謝を。適当な感想を書くメモ帳です。過度な期待はせず、道端の石を見るような意識で読んで頂ければ幸いです。

【レビュー】FitEar 224 価格13万前後? 須山補聴器 #銀座

5月の12日ごろにオーダーしまして、18日に完成報告メールが届き、およそ1週間でカスタムIEMが作れるということを須山補聴器さんがやってくださいました。

FitEar 224は2018年のイベントで参考出品した224DTWと同じ内部構成で、特に変わっていないようです。おそらくプロユースむけに提供して問題がなければ、ポータブルオーディオ製品として、一般ユーザーにも販売しようとか考えてのではないかと思います。

名前としては公式ではFitEar 224もしくは224とそのまま呼ぶみたいです。

スペック

2ウェイ2ユニット4ドライバー

フルレンジのBA2基に、ツイーターの役割をはたすハイのBA2基

「帯域分割や重複をなるべく減らす」というアプローチから生まれた製品になります。

最近のハイブリッド系列として、フルレンジ+補助ツイーターという構成をそのままBAでもやろうみたいなことだそうな。

小型のユニットを採用したことで、耳が小さく334がどうしても作れなくて、222などしか選べなかった方にも低域のレスポンスが高い音を届けることができるようなニーズが見込まれます。

最近クリアシェルの新型を出さなかったので、待ちわびていた人は多いのではないでしょうか?

CI 22955という特大のBAを使うことにより、他のBAには出せないような低域が魅力でしたが、それを小型のBA2基でモニタリングに必要な帯域と耐圧を確保しつつレスポンスを高めたそうです。

音導管が長くなればなるほど高域は減退していくので、なるべくそれを避けつつの構成の限界が4ドライバーくらいなのではなんて考えたり。


FitEar TO GO! 334

音質

*使用するケーブル、耳穴の形で人によって聞こえ方は違うので、あくまでも参考程度にご参照ください。

多ドラの音の何が好きなのかといえば、音の厚みや、情報量の多さが上がるところです。確かにシングルBAは線が細く、音の繋がりがスムーズで、自然な印象をうける機種が多い気がします。しかし、楽しいかというとやはり多ドラの方が聞いていて楽しい印象があります。今回の機種はドライバー数の割に割り当てる帯域を狭くして主に下方向の広さはある程度妥協してスムーズな繋がりと聞こえてくる音の密度を上げていると感じています。前々からこういうアプローチはあっても良かったと感じていたので、満を辞してFitEarがやってくれたわけです。

高域キレッキレです。鋭く、細かい音がします。サ行は少し刺激的です。(これは好みによりますが、刺さる印象を持つ人もいそうです。)

低域は、強調は334などに比べると量感ともに少ないですが、聞きにくいレベルではなく、満遍なくくっきりと聞こえます。

中域はこの低域と高域と流れるように密接しています。ボーカルがある程度単一ユニットから出力されて場合、この繋がりの良さは実現できないでしょう。

まとめると高域が刺激的なフラットな機種でしょうか。かまぼこよりはドンシャリ傾向が近いと思います。

また、クリアシェルですので、業務用向けでもあるわけです。

そういう方向けにいうと、シンバルやらがとても聞きやすく、ドラムも聴きやすいためドラマーにはいいかもしれません。人それぞれですが。

後、音が上下に広くない分、少しの移動で音に焦点が合わせやすいなと思いました。低域も暑苦しさはなく、全体的にさっぱりとしています。ただ、情報量や密度は多く、好きです。

もっと大きいBAを2基フルレンジ搭載して、その分高域を落ち着かせた機種も面白いと思いました。


FitEar cable 006B【3.5mm4極バランス / FitEar】

追記

224と334SRを比較して、224を使う機会が非常に多くなりました。

理由としては、低域の量感が、224の方が支配的ではないからだと思っています。

また、高域のシャリシャリ感が気になっている方もいるかと思いますが、これが実機ですと絶妙です。ちょうど可聴範囲内の倍音の表現に役立って、ボーカルの良さを引き出してるのではないかと睨んでいます。

013ケーブルの取り回しがすごく良い

意外な副産物というか。なんというか。おまけがメインというほどではないですけども、今回からDCにも付属していた013ケーブルが付いてきます。

須山のケーブルといえば、硬めのケーブルが多く、少し野暮ったく感じる部分が多いものでした。リケーブルを常日頃している人にとっては付属ケーブルは音よりも取り回しを優先して欲しいみたいな欲望があったりします。(なぜなら、別途お金を出して音質を好みに寄せていくため、付属ケーブルに求めるのは音質よりも使い勝手だったりするからです)

それが今回の013では見事に達成されていて、非常に取り回しの良いケーブルです。

また、音に関しても悪いと言ったことはなく、むしろリケーブルしなくてもいいのではないかとまで言えるレベルです。

まとめ

こういうアプローチは面白いと思います。

個人的にはESTやらAir2、DCとかもクリアシェルで作れるようにして欲しいです。

内部構成的に、価格がどうたらこうたらなんて言わないので、やってください。(脅迫)


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